2012/08/10 Category : 日乗(にちじょう) ―“現代書生”の色色とその生活― 転化 大学卒業と共に親元を離れ、就職し暫らくして転換性障害を発症。処方された薬の副作用に酷く呑まれ心身共に儘ならず、最後の月は一日として業務を為遂(しと)げる日も無く末日に退職。彼此(かれこれ)一年。初めの内は、獣語の如き絶叫を喚(わめ)き、悶(もだ)え踠(もが)き足掻(あが)き震顫(しんせん)する狂人であった。今や無為無策、徒食する嬾(ものぐさ)である。折りに付け親より非憤され、それから幾月。到頭当人も遊惰(ゆうだ)にも無聊(ぶりょう)し…否、勿論只々悠長に過ごしては無かったのだと云い開きしたいが、それは旧ブログの記事『鬼胎(きたい)』に委(くわ)しい。週3日だが就労する事となった。他ならぬ我が事にも拘(かかわ)らず、未だ夢心地で茫然たる有様である。 PR
2012/08/06 Category : 日乗(にちじょう) ―“現代書生”の色色とその生活― 呟(つぶやき)2 過ぎ去った過去でも、未だ来ぬ未来でも、僕は何事も成し遂げない。それでも僕は、「いっそ死んでしまった方が好い」なんて思った事は、ない。
2012/08/06 Category : 日乗(にちじょう) ―“現代書生”の色色とその生活― 暁闇(ぎょうあん) 夜明け方に目醒める。床より起きて喉を潤してから再度枕に頭を預けるものの、一向に眠りに落ちる事が出来ない。至極当たり前だ。早寝を云い付けられている。短針が時計半周する程度、充分に寝たのだから無理もない。それにしても、体が寝床に落ち着かない。節々が強張(こわば)って音を発(た)てて已(や)まない。隣の父を起こさない様…とは云え早起きの父はその内起床する頃だが、「起きる」と「起こされる」とでは大分(だいぶん)心証が違うものだ…、注意を配り乍(なが)ら輾転反側(てんてんはんそく)する。父が起き、暫らく経って漸(ようや)く眠りに就いた途端、続いて妙な夢に懕(おそ)われた。左手の甲に包丁を添え宛て、林檎の皮剥きの様にやる夢。僕は現実に刃物の扱いが不得手なものだから、同様に厚く不格好に垂れ下がる膚を見た。全く僕の脳中を疑う。寝起きの悪いのは頃日の常だが、久方振りに薬を欲する程の酷い気分となった。
2012/08/01 Category : 日乗(にちじょう) ―“現代書生”の色色とその生活― T:NT 私を愛さないで下さい。私を抱かないで下さい。私に触れないで。私の名前を呼ばないで。私のお気に入りの人形を踏みつけて。私に難題を仕掛けて。私を困らせて。決してその眼鏡を軽々に外さないで。
2012/07/12 Category : 日乗(にちじょう) ―“現代書生”の色色とその生活― 僕と云う人間に就(つ)いて タイトル通り、僕は二十過ぎて未だに自らのことを「僕」と称している。活字が好きである。読書はあまりしないが、本蒐集癖がある。辞書を愛読している。阿棹、という名は勿論筆名である。尊敬する詩人萩原朔太郎の「明星」に短歌を寄稿した際の筆名「美棹」に由来する。明星を代表する与謝野晶子も好きなので両得。また、歌人原阿佐緒も意識した。一応、萩原 朔 太 郎HAGIWARA SAKUTAROと後講釈だが、うまく採れた。案外、美棹もそこからなのかも知れないが。本名は実に凡庸なものだ。二つ名は、「現代書生」、「病犬(やまいぬ)」、「人生落伍者」中肉低背で小柄。鳩尾の辺りから下腹部に掛けて線上の痕があるのが特徴。視力は極めて低く、眼鏡を掛けている。髪質は縮毛。不精者な為、散髪に一年以上行っておらず伸ばし放題である。転換性障害(ヒステリー)持ち。目下、失職中で、無為無策に過ごしている。